SSH学校設定科目:「課題研究入門」公開(第3回)「私の探究」
2025年9月19日更新
9月18日(木曜日)、SSH学校設定科目「課題研究入門」(1年必修)を、教育関係者、卒業生、中学生、保護者などに公開しました。本校はSSH指定校として、自校生徒の育成のみならず、科学教育のネットトワーク拠点として地域の教育活動に貢献すべく努めており、その一環としてお茶の水女子大学の教員が講師を務める「課題研究入門」の一部を公開しています。
公開3回目は、理学部生物学科の千葉和義教授がご担当くださいました。
前半は、探究に関してアブダクションといわれる、日常の身近なところから観察される「驚くべき事実」に対して、原因を推測して仮説を立てる思考法についてお話いただきました。真偽を明らかにするためには「勇気」をもって踏み出すことが必要で、たとえ真の結果が得られなくとも、新たな発見に繋がると「ポジティブ」に捉えることが大切であるとお話くださいました。
後半は、千葉先生のご専門である動物発生学の研究で、ヒトデ卵は受精させないと自滅してしまうというアポトーシスの機構について解説いただきました。
本校生徒からは「日常でうまれる小さな驚きを大切にし、それを探究へとつなげていきたい」「探究することに終わりはないと知り、驚きが研究をする上で大きな力やモチベーションにつながると実感した」教育関係者からは「この学びを今後の教育活動に活かしたい」、卒業生からは「生徒たちが臆せず本質的な質問に迫っていく様子が頼もしい」「自身が在学中にはなかった探究という取り組みは、大学・大学院の進学を見据えた非常によい取り組みだと感じました」、中学生からは「考えたことがなかったことを深く知ることができて生物がもっと好きになりました」などの感想が寄せられ、これから探究を始める1年生にとって多くの気づきを得た貴重な機会となりました。